目指すのは「unique」な音。 大切なのは、日常。                                               
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カテゴリ:和の話( 99 )

天と生

今日は、ずっと待ち望んでいた金環日食でした。

皆さんは、無事観測できましたか?

朝なのに、外は夕方みたいな陽の光。
日食が始まる瞬間は静寂が過り、風が吹いた。

時刻を確認するもなく、それの始まりを感じました。

太陽と月と地球が、直線に重なる。

日常の中に、ほんの一瞬の偶然が重なる。

その偶然を待つ時間、私はやはり初花を思い出しました。

春の優しい夕焼け
夏に降ってきたペルセウス流星群
秋の虹色に光る十三夜月
冬の澄み渡る星空に瞬くオリオン

桜吹雪の風
打ち上げ花火の音
鈴虫の声
温かいコーヒーの匂い

いろんな空が、私に戻る。

一人が寂しいんじゃなくて、
初花がここに居ないのが寂しい。
そう思いました。

金の環は、天からの授け。

私はやはり、天体と生命(いのち)に導かれる。

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        金環日食を待つ時間、久しぶりに撮った近影

あの頃。
by black-dolphin | 2012-05-21 07:29 | 和の話

3月11日

この一年、何か言葉にしたいという衝動が生じたこともある。

でもそれはできないし、私が云っちゃいけないことだと思う。

心の中で生まれ、ぼろぼろ無言に溢れるだけです。

それは毎日、思い考え続けてきた気がする。


忘れたいけど、忘れちゃいけない。

実際に体験した人が、そう云った。


黙祷―。
これしか今の私はできません。
by black-dolphin | 2012-03-11 21:34 | 和の話

命日

初花が空へと還っていった日から、もう早一年。まだ一年。
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ちょうど一年前の私は―。
ようやくお家に帰って、独りになった頃かな。
辛うじて笑顔で押し殺していた感情はようやく開放され、
玄関の扉を閉めた瞬間わんわん泣いたような気がします。

初花の存在を感じられなくて、でも匂いは消えてなくて、
昨日までそこに生きていたことが、とても切なく感じました。

切ない気持ちは未だあるけれど、でも確実に、私はてくてくと歩き出しています。
色んな感情を知って、色んなことを思い考えて、また私は変化してゆきます。

それは静かにひしひしと―、感じられます。


※写真は、初花を火葬させてもらった丘で咲いていた花
by black-dolphin | 2011-07-12 23:36 | 和の話

救世主

6年前と2年前に―。
その時に私が感じ、かけた言葉や起こした行動。
それは、ほんの小さな事柄だったと思う。

それが今日、私に返ってきた。
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感動し、心を貰った。
彼女の言葉や笑顔、強い願いや希望は、私にパワーをくれた。

「助産師冥利」に尽きることです。

More
by black-dolphin | 2011-06-27 22:32 | 和の話

さよならの言葉

その日にみた夕焼けは、あの人みたいに静かに燃えていた。
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先週のこと―。

もうすぐこの世を旅立つであろう人に、私はこう云われた。

ありがとう 会えてよかった―
彼女はそう云った。
それは私にとって、彼女からのさよならの言葉になった。

穏やかに最期をむかえること―。
それだけが唯一の願いなのだと、彼女は云っていた。

その本当の姿を、私はまた教えられた。
by black-dolphin | 2011-06-19 23:49 | 和の話

+1

今日は、初花の生まれた日です。
今年からは、私は初花の分も生きなくちゃ。

去年はゆっくりお祝いもしてあげられなかったなぁ。
今年は、一日ゆっくりと誕生日を迎えられました。

早朝に目が覚めて、
いつものようにお線香とお水をお供えして、
真っ昼間からご馳走を食べて、
お花を買いに行って、
苺のショートケーキも食べちゃいました。

喜んでくれたかなぁ。
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今日買った、白百合の花。
普段はあまり眼に留まらない花だけれど、今日の百合は美しかった。
花屋のおばさんが、「百合は、最後まで咲くからいいですよ。」と云った。

百合から伝わってくる生命力が、何だか彼女と似ている気がした。

澄んだようで、美しくて、最後までいきる花。
by black-dolphin | 2011-06-15 22:12 | 和の話

夢見

最近立て続けに、同じ夢を見る。
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初花がこちらを見やりながら、私の前を歩く。
知らず内にどこかで見た惨状の中に、私は辿り着く。

そこは、まるで静寂だ。
時折、鳥の声やヘリコプターの音がする。

埃っぽい風の中、胸騒ぎがする。

少し離れた場所で、初花とは違う生命の灯火を感じる。
泥にまみれ、傷ついた猫がとぼとぼ歩き、弱った犬が精一杯佇んでいる。

亡骸に、「守ってあげてね」と朝夕祈る日々。
彼女が空を辿って、見せてくれた現実なのだろうか。

夢と現実の狭間で、私は同じ心を配っている。
by black-dolphin | 2011-04-05 19:13 | 和の話

点と線

それは確実に、誰かが私に教えてくれた点だった。

あの日あの時間、私は海の近くに居た。
延々と警報が響いていた。

私には、まるで実感がなかった。そこからは、海が見えなかった。

大阪へと帰るバスの中、ラジオから聴こえた情報に少しの心配が生まれた。
家に帰ると、信じがたい映像が延々と流れていた。
朝まで私は、その映像から眼を離すことが出来なかった。

散りばめられた点々が、いっぺんにつながった。
辛く厳しい現実を知った。

道ばたですれ違う誰かを見ても、確かに感じた。
みんなどこかに、私と同じ感情を以っているだろうと。

生まれてはじめての感覚だった。
哀しいかな、皆と繋がっている感覚を絶対に感じた。
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この8ヶ月間、私はある存在のことだけを思い続けた。延々と。
深い深い暗闇で、しゃがみ込んでいた。ずっと。
記憶が色褪せかけたころ、それは再び押し寄せた。色濃く波のように。
立ち上がって、歩き出さなきゃ。でもそれにも増して離れ難かった。

ひとりぼっちになる寂しさ恐怖
誰に対するものか判らない嘆き
ただただ溢れる涙
途方もない無力感

楽しく幸せだったこと辛く苦しかったことが、とめどなく脳裏に映る。
遺影や記憶の前で、ただただ胸がぎゅうぎゅう締め付けられる。
ストックのドックフードが空っぽになった日、終わりを感じた。
何もかもが色褪せて、自分こそが罪だと感じた。

旅をしても
海を潜っても
美味しいものを食べても
あったかいお風呂に入っても
空を見上げても

幸せを感じない。

祈るなんてできなかった。
祈ることって何だかわからなくなった。
初花が離れていかないように、私は抱き締め続けた。

そんな時、遠くからあの声がした。
それで私は、ようやくちゃんと見上げた。
それは辛く厳しい現実だけど、私を暗闇から引きずり出した。

これまで生きてきた中で、一番尊いものを失った“いたみ”をちゃんと知った存在として。

だから私は想像を遥かに超えて、反応し感じられた。
私はあの人たちやあの存在に、恩返しをしなきゃならない。

時間は流れてゆく。
本当に不思議な流れにのってゆく。
by black-dolphin | 2011-04-04 23:58 | 和の話

Spiritual pain

私は、ずっと大切にしていることがあります。

それは、どんな存在に対しても真摯に向き合うこと。
自分の眼できちんとみつめて、心で感じて、判断すること。
そして、それが間違いでないように言葉で伝えること。

私は本来、自分に自信なんて全くなく、コンプレックスの塊でした。
人の言葉に、行動に、すぐ勝手に傷つくことが多かったし、
どうしてそんな言動をするのだろうと、疑問や不満ばかり感じていたように思います。
そして自分も、どうしてこんなにも魅力がないのだろうってばかり考えていました。

でもいつからだろう。
私は私でしか生きられないんだと気づいたとき、私こそ大切にしなくてはと変化した。

きっとその瞬間から、私の世界は変わっていった。
心が楽になって、私を育てることに集中できるようになった。

私とは違う「誰か」をも大切に思いたいと、そういう心が持てたように思います。
この仕事に幸運にも就け、日々大切なことに気づかされ、医療者の一員となりました。

でも世界で一番大切で、救われなくちゃならなかった命を、私は救えませんでした。

自分が今まで築いてきた、知識や看護を活かすことができなかった。
それはどんな理由が絡んだとしても、私はきっと最善を尽くせなかった。
それに気づいているから、私はそれを「罪深い」と感じてしまうのです。

私はこの5ヶ月間、今までにないほど傷つきました。
心ではなく、もっと深い霊的な場所で。

人を非難したり、悪く云うことは本当に好きではありません。
こんなことがあっていいのだろうかと、何度も自問します。
傷ついたあの霊的な場所で、相手を責めたい感情が生まれてしまいそうになります。

私は、「怒」に似たこの感情を、なかったことにしたいです。
正直この汚い感情は、認めてしまうことが怖いし、云いたくもない。

でも私に足りなかったのは、人間にとって必要な大切な感情。
そんな感情を、初花が身をもって教えてくれたんだと思います。

あんなきれいな存在だったのに。
私なんかのために。

この感情を以って、私は一番の罪深い存在なんだと思いたいのです。
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覚書
by black-dolphin | 2010-08-30 23:56 | 和の話

あふれるほど、いっぱい いっぱい

2010年は、どうなるのだ。

120日経って、それが正直な気持ち。

どうなるの?

私は。
私を取り巻くものは。

人生というのは、自分の想うように、想わぬ方向へと進んでゆく。

行く。
往く。
逝く。

流れる時間に慌てることなく、流れるままに生きてきた私の人生。
ここに来て、考えた。
今までと違う側面で、初めて眺めてしまった。


年が明けた、まだ冬の一月。

想わず、日本へ飛び出すことになった。
そこで、地球の青をみた。
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夏に決めていた、二月の或る日。
想うように、地球の赤をみた。
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神さまが急ブレーキをかけた、三月。
自分の快楽ばかりを追ってしまっていた私に
神さまは、罰を与えたのかなぁ。
きっとそうだ。
そんな気持ちになった。

島から帰って再会したウイカは、衰弱していた。
知らない獣医さんに、聞きたくなかった宣告をされる。
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どうか、間違いであってほしい。

仕事で使う領域をめいっぱい働かせた。
私は可能性を信じてた。

知らない場所の帰り道。
よたよた歩きながら、朗らかな表情のウイカが傍らにいる。
生きている。

時々見上げるそんなウイカをみて、人目も気にせずわぁわぁ泣いた。

父が夜中に倒れた。
私は仕事でそれに気づかず、何もできなかった。

心配事が、しんしんと降り積もる。
自分以外の大切な存在が、傷ついている。

気づけば、今度は私が体調を崩していた。
最初はいつもの知恵熱かと思っていたら、ひどいことになった。
仕事に穴を空けるわけにはいかず、発熱しながら勤務した。

そうして1ヶ月。
ようやくマスクが外せるくらい回復した頃。
今度は、咳のしすぎで肋骨が疲労で折れた。

それでも、時は刻々と過ぎてゆく。

年度末の総括、新年度に向けての準備、研究などなど。
頭の使う仕事の山積みで、休みの日もお仕事状態。

私は、ストレスで眠くなることを発見した。
とにかく眠い日々。

要約すると、こんな濃い濃いの日々でした。

いっぱいいっぱい感動して、
いっぱいいっぱい考えて
いっぱいいっぱい泣いて、
いっぱいいっぱい愛を注いで、
いっぱいいっぱい祈った。祈り続けた。

へこたれずに、諦めずに。
生きていかなきゃならないのだ。

きっとこうやって、与えられた新しい試練なのだ。
そうやっと、思えました。

よりシンプルに、大切に、生きなくては。
そして、生かしたい。大切な存在を。
by black-dolphin | 2010-04-30 23:01 | 和の話