目指すのは「unique」な音。 大切なのは、日常。                                               
by black-dolphin
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ひとつ星

なりたい姿を夢をみて願うことは、誰にとっても自由だと思う。

自分が小さな少女だって、幼稚園の先生になりたい。
たとえ下手だって、歌って踊れる歌手になりたい。
アフリカを駆け回る、逞しい助産師さんになりたい。
人を美しく幸せにする、美容師さんになりたい。
子どもたちを救えるような、やさしい看護師さんになりたい。
和の時代を知り尽くす、日本史学者になりたい。
イルカと友だちになれるように、海を自由に泳げる人になりたい。
地球の青い空や海や木々を写す、カメラマンになりたい。
広大な宇宙をみつめる、天文学者になりたい。

私が夢みてきたことは、ざっと思い出してこれくらい。
子どもの頃に描いた夢たちは、今でも私の内(なか)で何かしら存在する。

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人生初の転機は、あの人と出逢った10歳だ。
世界中 特にアフリカ大陸とアジアを旅するのが大好きな人だった。
彼女の教育は、10歳の私たちに「心を教え、育てる」ことだった。

1クラス5~6つのグループを作り、その名は必ず世界中の国々の名前。
そして自分の国(グループ)を段々と好きになり、みんなに教えてあげる。
(ちなみに私の所属グループで記憶しているのは、カナダ/ネパール/ジパング/ビルマ)
机は前を向いて整列はせず、いつもそのメンバーたちと向かい合う。
日直者はその日に感じて思ったことを記して、先生が返事する。
授業は世界の話で脱線気味。(でもノルマはいつもクリア)
宿題は、全くなし。
給食は、残飯ゼロにする。
できないことは、全員ができるまでやる。
堪忍袋という巾着袋が吊り下げられていて、私たちは戦々恐々。
放課後は、屋外にてグループ活動あり。

先生のいつも口にする言葉は、厳しくてでも温かかった。
「私にぶつかって来なさい!」
「明日やろうなんて思ってたら、本当にもったいないこと。」
「ちゃんと心で考えなさい。」

先生やみんなと、本当にたくさんの言葉を交わした。
自分と、自分とは違う存在を考えた。
たった1年で、視野をめいっぱい広げてくれた。

12歳になった私は、強くてやさしい人になりたいと心底願うようになっていた。

b0088089_225062.jpg

これは先生からもらった、ヒマラヤ山脈をバックにした星空の写真。
その頃からカメラにとても興味があって、星も好きだった私。

日本と違って夜は真っ暗やから、星が瞬くの。
シャッターをひろげたままで、その星たちが動く姿を撮ったんやよ。
あの一番星を中心に、星はまわってる。
北極星は、昔からいつも変わらず同じ場所にいてるの。
あの星は地球のどこにいても、きっと見つかる。
あの星を目指して、ず~っと歩いてゆくと
いつかあの星が真上に見える時がくる。
そこが地球のてっぺんにある、北極なんやよ。


その頃から少し風変わりな私に、先生はそう教えてくれた。
人と違うことに興味をもって好きになるのは、決して悪いことじゃない。
自分がコレだと思えるものがみつかるなんて、素晴らしいこと。
Ziziは負けず嫌いなんかじゃないの。自分に負けたくない負けん気が強いだけ。
それは、とっても凄いこと。

何度となく、そう言われたっけ。
ひとつ星をみつける度に、あの言葉たちを思い出す。

そして現在、私は回りまわってとても不思議な糸にひかれ、助産師になった。
その事実を、先生にゆっくりと語れる日がいつかやってくるだろうか。
by black-dolphin | 2008-12-01 22:40 | 空跡
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